【MISOTIMES】山形ブランド米"つや姫"を使用する江戸時代創業の老舗 / 丸十大屋

【MISOTIMES】山形ブランド米"つや姫"を使用する江戸時代創業の老舗 / 丸十大屋

日本各地の味噌蔵さまを深堀りしていくMISOTIMES。

今回は「つや姫100%使用 こうじみそ」を製造されている丸十大屋(山形県)の営業課 係長 石沢勝司様にお話を伺いました。

目次

江戸時代に紅花商として創業

山形ブランド米"つや姫"を使用した味噌

山形の地域性や革新的なアイデアを武器に

 

江戸時代に紅花商として創業

MISOVATION「会社概要について教えて下さい。」

石沢様「丸十大屋は山形県山形市十日町で江戸時代から続く味噌と醤油の醸造メーカーです。1844年(天保15年)に紅花商として創業し、京都や大阪との交易を行う廻船問屋として事業を展開。明治の中頃から、味噌、そして醤油の醸造業への段階的な移行をはかり、今に至ります。現在はだし醤油がメインの商品でして、ロングセラーの"味マルジュウ"などを展開しています。2014年にはしょうゆ製品では国内メーカーで初となるハラル認証を取得しました。商品は香港、マレーシア、中東などに輸出しております。味噌は全体の売上の2割程度ではありますが、スーパーなど小売店での展開を中心に、地元の方に愛されています。」

MISOVATION「紅花商としての創業だったとは驚きです!味マルジュウは山形では知らない人がいないほど親しまれている、と聞きますね。」

 

山形ブランド米"つや姫"を使用した味噌

MISOVATION「味噌の特徴について教えてください。」

石沢様「香り高く、甘みの強い山形のブランド米"つや姫"を使用しています。一般的に味噌に使用するお米は、加工用米とよばれる市販品とは異なるお米を使用するのですが、"つや姫"は当然ながら市販されているものと同じお米です。そんな"つや姫"を大豆に対して1.5倍の量を使用しており、甘さとコクのバランスが特徴になっています。」

MISOVATION「かなり原価も高そうですね...!」

石沢様「そうですね。ここまでお米にこだわった味噌は少ないかもしれません。お米にもこだわっていますが、食塩分9.8%と一般的な味噌よりも食塩分が低いため、塩分摂取を気にされている方にも最適です。」

 

山形の地域性や革新的なアイデアを武器に


MISOVATION「味噌の国内需要が減っていく中、新しく取り組んでいることについて教えてください。」

石沢様「生味噌の需要は減少していますが、フリーズドライなど味噌加工品は需要が増えています。つや姫こうじみそを使用したお肉の味噌漬けなど、弊社でも山形県内の企業とタイアップした加工品の商品化を現在進めております。山形の魅力を活かした商品開発は今後もチャレンジしたいですね。」

MISOVATION「味噌の高付加価値化にも積極的ですよね。バッハの音楽を聴かせて熟成させた味噌には驚きました!」

石沢様「響一楽という商品ですね。発酵食品に音楽を聞かせると発酵期間が短くなる、と一時期話題になったんです。熟成蔵に7台のBOSE製スピーカーを設置し、バッハの名曲の数々を聴かせて熟成させました。酵母菌や酵素の働きが活発になると言われており、風味豊かでまろやかな味噌に仕上っています。」

MISOVATION「革新的なアイデアを実際に商品に反映できる、というのは丸十大屋さんの大きな特徴かもしれないですね。色々とお聞かせいただきありがとうございました。」

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いかがでしたでしょうか?
これからもMISOVATIONでは日本各地の味噌蔵様の味噌造りにかける想いやこだわり、魅力などを発信していきます。