【MISOTIMES】宮古島が誇る“国宝級”の天然麹菌を使用した宮古みそ / マルキヨ味噌

日本各地の味噌蔵さまを深堀りしていくMISOTIMES。
今日は「宮古みそ」を製造されている、マルキヨ味噌(沖縄県宮古島市)の代表 下地様、與那覇様にお話を伺いました。
目次 |
「マルキヨ味噌」のはじまり
MISOVATION「もともとどのようなきっかけで味噌作りがはじまったのですか?」
與那覇様「今から48年前、今の代表の下地康信の祖母が、旦那が亡くなったことをきっかけに子どもたちを女手1つで育てるため、味噌の販売をはじめました。もともとは農業をやっていたのですが、沖縄は台風が多く作物が育ちにくいこともあり、安定して販売できる味噌に着目したそうです。名前が下地キヨだったので、下の名前を取ってマルキヨ味噌と名付けられました。宮古島では昔から各家庭で味噌を作っていました。近所で集まって味噌を分け合ったりもしていました。そんな中、マルキヨ味噌は当時から美味しいと評判でした。」
守り続けている天然麹菌

MISOVATION「当時から宮古島で大人気だったのですね。なぜそこまで美味しく味噌がつくれたのでしょうか?」
下地様「天然麹菌がポイントだと思います。一般的な味噌造りでは市販の麹菌を買って発酵させますが、私達の麹菌は天然物です。麦を蒸して、冷ましたあと、天然の麹菌が住み着いている麹室に入れ、発酵させます。5−7日麹室に入れておくと、麹菌が天然でつくのです。」
MISOVATION「天然麹菌を今でも使用している味噌蔵様は少ないですよね。国宝級のことかと思います。」
下地様「あまり聞かないですね。おばあの時代から、私達はこの天然麹菌を使用して味噌を作り続けています。」
宮古みその特徴

MISOVATION「宮古みその特徴について教えて下さい。」
下地様「宮古みそはちょっと変わった麦味噌です。麦味噌といえば九州が有名ですよね。九州の麦味噌は甘みが強く白っぽい色味が特徴ですが、宮古みそは甘すぎずさっぱりした味わい。色も濃い褐色です。原料にもこだわっていて、大豆と麦は佐賀産、塩は沖縄産のものを使用しています。アルコール添付、加熱殺菌を行わない、本当の生味噌です。」
MISOVATION「宮古島特有の味噌料理などはありますか?」
與那覇様「宮古島ではタティ汁が有名です。お椀に鰹節・味噌・とき卵・お湯を入れて、蓋をするだけ。普段から味噌を料理に使用する文化があるので、炒めものも和え物にも味噌を使います。ゴーヤチャンプルも味噌でつくりますよ。」
MISOVATION「味噌味のゴーヤチャンプルははじめて知りました。色々とお伺いさせていただきありがとうございました!」
〜〜〜
いかがでしたでしょうか?
これからもMISOVATIONでは日本各地の味噌蔵様の味噌造りに想いやこだわり、魅力などを発信していきます。